お能の謡を習い始めました

昨日からお能の謡のお稽古を始めました。

 

お能にはずっと興味があったけれど、日本の伝統芸能というのはわたしには敷居が高すぎてどうやって近づいたらいいのかまるで分からずにいました。

 

それが、今年3月に立体神聖幾何学の綿棒ワークショップに来て下さった方がお能を習っているという話をされた時に飛びついて、先生を紹介していただいて今日に至りました。

 

お能にはシテ方とワキ方があって、今回私が習い始めたのはワキ方。

正直なところ私のイメージにはシテ方しかなかったのだけど、とにかくご縁をつないでお能の世界に参入してみたかったのであまり深く考えずに始めてみました。

 

私が初めて取り組むのは「羽衣」。

 

今年4月20日、私の誕生日にマザーアース神戸サミットで天女デビューしたところなので、あまりにもぴったりな題材です。

 

ワキ方というのは人間・現実世界の役割でシテ方が異界を表すらしい。

 

本当なら天女の舞をやってみたいけど、まずは腹の底から声を出すことに挑戦です。

 

 

先生によれば、朝の稽古と夜の稽古では微妙に声の質が変わるとのこと。

 

朝は陽の気が強いので明るめの声になり、夕~夜は陰の気が強くなるのでそういう声になる。

 

なので、最初のうちは午前中にお稽古しましょうということになりました。

 

 

お能に関しては私の知識は外国人並み💦

 

ただ、私のお能への関心は、個人的な感情ではなくて集合的意識・元型的なものを表現する感じや様式美、今ここに全身全霊で生きる禅の精神などに興味があるのです。

 

 

先生の説明を聞いていて、ふと思い出したことが。

 

わたし、大学時代に英語劇というのをやっていて、初めて上演したのがアイルランドの作家W.B.イエイツの" At the Halk's Well"(『鷹の井戸』)だった。

 

イエイツが日本のお能に強い影響を受けて作った作品。

 

本棚の奥に当時のテキストが残ってました。なつかしい~♡


大学は、入れるところがそこしかなかったから入ったというだけ💦💦💦

 

何をしたいかも全然わからず、授業もまったく面白くなかった。

 

ただ、サークル活動として取り組んだ英語劇が唯一最大の学びだった。

 

英文学者(シェイクスピア研究家)でお芝居や禅に造詣の深かった顧問の先生に教えていただいたことが、いまだに私の強い関心を保ち続けている。

 

ピーター・ブルックを信奉してたので、そこから私はグルジェフにもつながっていった。

 

今から思えば授業に出てくる作家たちはみな神秘主義的思想の持主だった。

 

イエイツもそうで、黄金の夜明け団に入っていた。

 

シエイクスピア、ハクスリー、ワーズワース、ウイリアム・ブレイク・・・

 

自分が若い頃に出逢った、この世界に関するヒントや課題の数々を未だに全然解けていないな~と思う。

 

本当にゆっくりゆっくり、のろまな亀のごとく自分の課題に向かって戻ってきていると感じる今日この頃です。

 

ということで、私にとってのお能の逆輸入、何十年もかけてやっと本格的出逢いが始まった。