Healing Space Alma Mater|東京江戸川区

ホリスティック・エンカウンター・グループ(for physical, mental, spiritual and social well-being)
Holistic Encounter Group for physical, mental, spiritual and social well-being

開催日時:2019年4月27日(日)13:30~16:30

会場:江戸川総合文化センター 2F和室

(JR総武線新小岩駅より徒歩15分、所在地:東京都江戸川区中央4-14-1)

定員:8名くらいまで

参加費:3000円  

(エンカウンターグループのファシリテーター経験をお持ちの方は1000円引き)



エンカウンター・グループとは?


エンカウンターとは、「出逢い」という意味です。

エンカウンター・グループ(EG)とは、米国の心理療法家で「カウンセリングの神様」とも言われたカール・ロジャーズ博士がその晩年に創案した集団心理療法であり、人々が、安心できる場であるがままの自己として出逢い、受け止め合うことで、自分の可能性を育てていけるような時間と場所を提供するものです。 

 

そしてEGはその後心理療法という枠を超えて、人間の可能性の追求(ヒューマンポテンシャル・ムーヴメント)の方法としても発展してきました。

  

このグループは、通常、数人から10人程度の参加者とファシリテーターと呼ばれるスタッフで構成されます。

ゆったりとした時間の流れの中で、あらかじめ話題を決めない自由な話し合いを中心に過ごします。

年齢や性別、職業や地位にとらわれない安全な雰囲気の中で、何者でもない自分として何者でもない他者の声に耳を傾けることができるでしょう。

そして、さまざまな人との出逢いや新たな自分の発見を通して、生き方の広がり・深まり・豊かさのためのヒントが得られるかも知れません。


ホリスティック・エンカウンター・グループとは


さらに、「ホリスティック」という言葉は「全体的な」「包括的な」という意味を表します。

 

EGは心理療法の畑から生まれたので、EGという言葉に惹かれて集まる人たちは主に「こころ」や「カウンセリング」「悩み」などに関心をお持ちの方が多いです。

 

ですが、ロジャーズがEGを始めてから早50~60年経とうとしている今、スピリチュアルな世界への関心も当たり前になってきました。

 

人を「こころ」の中だけに留めておくことは難しいのです。

 

そもそも「こころ」とは何だろうか?

 

 

ですから、ホリスティック・エンカンター・グループは、「physical, mental, spiritual social, and ecological」という包括的な全ての面での well-being(より良い人生)を指向して集まる会です。


「エンカウンター・グループ」という言葉を使っていますが、私の心情としては鈴木秀子さんの『愛と癒しのコミュニオン』に記されている以下の言葉がぴったりな気がしています。

(ただ、「コミュニオン」という言葉からキリスト教的共同体という特定の意味を連想されるのもどうかと思い、「エンカウンター」という言葉を採用しました。)

 

新しい時代が始まっている。私たちは、いままで想像もしなかった素晴らしい次元にどんどん歩み入っている。新しい時代とは、かつての、物や地位や地縁、血縁を拠り所とする生き方ではなく、人間の奥深くにある光に目覚めた人たちが、絆を深め合いながら、共に歩んでいく時代である。

 人間の知恵を超える大きな計らいによって、同じ地球上で同時代を生きている私たちは、この新しい時代に、分裂と争いの方向ではなく、愛と一致の方向に向かって進むよう促されている。いま世の中に起こっている出来事は、かつて私たちが後生大事にしてきたこと、大きな価値を置いてきたものが、果たしてそれでいいのか、生きることの本質はどこにあるのかを洞察させる方向に動いている。生活の条件を重視することから、人間存在の尊さへの、大きな価値の転換を迫られているのである。

 こうした時代を象徴するように、弱い人間同士が、お互いに癒し合いながら、愛のうちに成長しあっていく「コミュニオン」の思想が実践され始めている。「コミュニオン」とは「愛による魂の絆」を意味する。「コミュニオン」とは、人間の奥深くにある人間の存在そのものでつながり、調和して一つとなることである。

 

(中略)

 

 人は地上で、みなばらばらに、孤独で生きているという感覚を味わう。

 人の手には指があり、その指1本1本は長い短い、太い細いなどさまざまに異なるが、それぞれの指は、みな掌につながっている。人も、一人ひとり比べると、背が高い低い、頭がいい悪い、学歴、職業、地位、家柄とさまざまな違いがあるが、それはこの世で果たしていく一人ひとりの”役割”、いってみれば生きていく舞台の上で演じる役にすぎない。一人ひとりのもっとも深いところで、みな一つの大きないのちと愛で結ばれている。これがコミュニオンの考え方である。

 

(中略)

私が関心を持つのは、どうしたら、この苦しみの多い生活の中に、人間の深い「いのちの絆」を輝かせることができるかということである。人間の存在の核にある「無条件の愛」を、いかに日常の生活に響かせるかという課題である。

(中略)

 コミュニオンを体験すると、みな深い喜びの世界でつながっていることを自覚し始める。コミュニオンの体験は、一つの大切な力を養うことから始まる。

 それは「聞く力」である。テニスでもゴルフでも、うまくプレーするためには練習が必要だ。それと同じように、人間同士の深い関わりを求めるなら、「聞く」練習をし、聞く力を育てる必要がある。

 この聞き方の原則は、ひたすら共感をもって聞くということである。「批判しない」「同情しない」「教えようとしない」「評価しない」「ほめようとしない」ということである。

 相手の立場に立ち、共感をもって聞くことに徹するのである。この聞き方こそ、コミュニオンの世界に入っていくための鍵なのである。

 シュタイナーは『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』の中で、こう言っている。

<人間は、自分をまったく無にして他者の言葉を聞けるようになる。自分のこと、自分の意見や 感じ方を完全に排除して。自分と正反対の意見が出されるとき、いや「およそひどいこと」がまかり通るときですら、没批判的に聞き入る練習をしていくと、し だいに、そのひとは他者の本質と完全に融けあい、すっかりこれと合体する。相手の言葉を聞くことによって、相手の魂のなかにはいりこむ。>

『愛と癒しのコミュニオン』P3-7より


『エンカウンター・グループ 人間信頼の原点を求めて』カール・ロジャーズ著


『愛と癒しのコミュニオン』鈴木秀子著


『怖れを手放す アティテューディナル・ヒーリング入門ワークショップ』水島広子著




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