ヒプノセラピー(催眠療法)は危険なのか?


ヒプノセラピー(催眠療法)は危険なのでしょうか?

 

これは全てのことに言えることですが、「バカとハサミは使いよう」です。

 

この言葉自体は、能力のない者をばかにして言ったことばではなく、使う側の力量や能力の問題であるということです。

 

科学技術にしても、かのアインシュタインの世紀の大発見、特殊相対性理論の最も美しいとも言われる方程式「E=MC2」(質量の運動はエネルギーに変わる。物体が運動して光の速度に近づけばそのエネルギーはだんだん最大に向かっていくことを表す)から、原爆が作られてしまいました。

 

だからと言ってアインシュタインの発見を危険なものだと言い切ることはできません。

 


私もヒプノには以前は否定的でした

でも、巷に溢れるヒプノセラピーが安全かといえば、そうとは言いきれません。

 

私自身、以前はヒプノセラピーに否定的でした。

 

私が最初に心理療法を本格に学び始めた頃に大切にしていたのは「今ここ」での体験を深めることでした。

 

常に頭であれこれ考えているが故に悩みのドツボに嵌まってしまう人は、今ここで起こっていることに直面していません。

 

頭の中は過去への後悔と未来への不安でいっぱいです。

 

そこから抜け出すためには今ここに意識を集中させることがとても役に立つのです。

 

 

一方、ヒプノセラピーでは現在の自分の困った状況の原因を探すために前世・過去生に遡ったり、自分の思った通りの未来を引き寄せるために自己暗示を使ったりする。

 

そういうことをすることは「今ここのあるがままの自分」を受け入れていないことになるので、ヒプノに対して否定的でした。


未熟なヒプノセラピストたち

また、巷の催眠療法士・ヒプノセラピストの資格のほとんどは数日間のセミナーで簡単に取得することができます。

 

ですが、人の心と向き合うということには相当の訓練と覚悟が必要なものです。

 

ですから、催眠誘導の仕方だけ覚えてしまった未熟なセラピストに心の奥の深いトラウマを引き出され、適切なトラウマ処理がなされないまま帰されたクライアントには「再トラウマ化」という重大な副作用が起こる可能性があります。

 

また、セラピストは人を癒す前にある程度自分の心を癒してクリアにしておくことが必須です。

それがなされていない場合、クライアントに対して自分の未解決の問題を投影や転移してしまったり、共依存関係に陥ってしまう危険性があります。

 

私は2002年に本格的に心理療法の勉強を始めましたが、その研究所では最初の2年間は心理技術についての講義は一切無しで、徹底的に自己の内面と向き合うことがセラピストのトレーニング・コースに入るための条件でした。


それじゃあ、なぜヒプノなの?

ではなぜ私がヒプノセラピーをやろうとしたかと言うと、ヒプノセラピーのトップページにも書いている通り、イーハトーヴ・クリニックの萩原優先生がヒプノをされていることを知ったことがきっかけでした。

 

先生の経歴を読み、西洋医学を熱心に実践された末に人の意識に興味を持たれたというプロセスと、ブログから伝わってくる先生の考え方や人間性にとても共感を覚えたからです。

 

2002年に心理療法の勉強を本格的に始め、2007年に開業し、萩原先生のヒプノ・セミナーを知ったのは2014年でした。

 

その時には、今の自分ならヒプノセラピーをしてもいいんじゃないかと思えました。

ヒプノのことをちょっと馬鹿にしてた部分もあったのですが、とにかく「バカとハサミは使いよう」ですから、使えるものは使ってみようかなと思って、セミナーに参加してみたわけです。

 

そして先生のヒプノ・セミナーを受講して感じたことは、私が長年トレーニングを重ねてきたゲシュタルト・セラピーハコミ・セラピーフォーカシング等にとてもよく似ているということでした。

 

面白いと思ったことは、萩原先生がヒプノを学んだ後にゲシュタルトやその他の心理療法を学んだ時に「なんだ、催眠と一緒じゃないか!」と思われたということです。

 

人は自分が一番初めに出逢ったセラピーが(それで問題が改善された場合)一番だと思う傾向があるようです。

 

 

だったら、前世や過去生なんかに戻る必要はないんじゃないか?

「今ここ」にフォーカスするゲシュタルトとかをやってればいいのでは?

 

まあ、敢えて前世に戻る必要はないでしょう。

 

でも、前世や過去生を体験してみたいですか?

 

もしYESならヒプノを体験してみるのもよろしいかと思います。

 

自分の前世・過去生を体験することは楽しいですよね?

 

(前世・過去生があるかないかについては前世・過去生療法のページに書いているので割愛します。)

 

結局、過去も未来も「今ここ」にしかないので、過去も未来も「今ここ」で感じ尽せばいいのです。

 

ヒプノだろうが他の療法だろうが、「今ここに集中して我を忘れている状態」が変容のカギです。

 

いわゆるフロー状態もその一種です。

 

催眠の状態では、日常的な判断する意識や理性であれこれ不必要な思考をする意識(頭の中の雑音)が働きを弱めるので、より純粋な意識に近づけます。

 

その意識状態が一番重要で、その状態になれれば、何かが起こります。

 

 

別にどんな療法によっても、問題を解決したり、よりよく生きる方法を見つけることはできます。

 

 

ヒプノセラピーを受けたい場合は、自分の直感を研ぎ澄ませて、十分な訓練を積んだセラピストで、自分と感性が合いそうな方を、そして法外な料金でなく適正と思われる料金設定をしている方をお選び頂くとよいと思います。

 

後は自己責任で、ひどいセラピストに出逢ってしまってもそれはそれで人生勉強だと思ってください。

 

人生に無駄なことはありませんから。

 

どんなことが起こっても、全てはうまくいっています。

 

治療行為の業務独占の国家資格を持っている医師でさえ、ヤブ医者は山ほどいますし、精神疾患に関して言えばかなりの割合で医原病と思われるようなものもたくさんあります。

(あれ?ちょっと過激な書き方だったかな?)

 


『心理療法・その基礎なるもの~混迷から抜け出すための有効要因』によると・・・

 『心理療法・その基礎なるもの~混迷から抜け出すための有効要因』という書籍の中で、クライエントの回復にとって色んな心理療法の技法の違いは全く優位差がないということが示されています。

 

調査によれば、クライエント回復の要因の比率は以下の通り。

 

①「治療外要因40%」

②「治療関係30%」

③「理論・技法15%」

④「プラシーボ効果15%」

 

①治療外要因とは、「クライエントが、心理療法の結果に対する唯一の、最も有力な貢献者である」ということ。

 

「どんな治療でもそれがうまく行くかどうかを決定するのは、クライエントがどんな関わり方をしているかという関与の質と、彼らがセラピストをどう知覚しているかというセラピストに対する知覚、そして、セラピストがやっていることはどんなことかということなのです。実際には、クライエントの、強さやリソース、苦しんでいた期間、社会的援助、生活環境、その人生を綾なす偶然の出来事などの全体的な生活基盤が、セラピストがやっていこうとするいかなることよりも重要なのです。クライエントこそが、心理療法における変化の真の達人であり、このことは調査研究によって存分に、明らかにされてきています。つまり、彼らはいつもセラピストよりももっと力を持っているのです。」(P35)

 

②治療関係というのは媒体であり、それによってセラピーのプロセスが実行され、体験されていきます。

強力な治療同盟を創り上げるのに最も大切なことは、ロジャーズが効果的な心理療法の「中核条件」と考えた、共感、尊敬、純粋性です。

強力な治療同盟は、クライエントがセラピストを、温かくて、信頼でき、客観的で、共感的だと気がついたときに形成されることを示しています。(P37)

 

③心理療法の技法がクライエントに与える影響力は全体の15%しかありません。

「クライエントたちはセラピストの技法には、ほとんど何の印象も受けてはいないのです。」(P38)

 

④治療技法と同じパーセンテージを示すのがプラシーボ効果。

「ただセラピーを受けようと決めることで、クライエントが体験する改善の一部分を担うことになるのです。」

「単に、セラピーに援助を期待することで、士気阻喪を防ぎ、希望を動員し、改善を推進する効果があるのです。」

「精神病理学を強調したり、変化の性質は困難で長期にわたると強調することで、クライエントに悲観的な態度が伝わると、この要因の効果は最小となり、損なわれてしまいます。同時に、セラピーがうまくいく可能性や信念が強調されると、希望や改善への積極的な期待がクライエントに点滴されるのです。」(P39)

 


ヒプノを受けたいけど、料金が高いと感じたら

ヒプノセラピーを受けたいけど料金が高すぎると感じる方は、普通の心理カウンセリング60分かホリスティック・アウェアネス・セラピー90分をお受けください。

 

心理カウンセリングでは、60分という時間の中で出来る限りのお手伝いをさせて頂きます。

 

心理カウンセリングでもカウンセラーがクライアントにきちんと寄り添うとヒプノと同じように「今ここに集中した状態」となり、心の変容が起こる可能性は十分にあります。

 

また、ホリスティック・アウェアネス・セラピーは、いわゆる催眠誘導は行なわず、マインドフルネスな意識状態を大切にすることで頭の中の雑音を減らし、潜在意識の小さな声を拾い上げていきます。