公認心理師の心理カウンセリング Alma Mater
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うつ病とは、「心の葛藤」から起こります。
「がんばらなければいけない、でも、がんばれない」
という相反する心の状態です。
そして、そんな自分を責めます。
(強い自責の念がうつ病を患う方の大きな特徴と言えます。)
その心の葛藤が長期にわたって続くと、やがて心の葛藤は身体症状として固定化されます。
それがうつ病という「病気」の状態です。
ICD10(国連による国際診断基準)によるうつ病の症状は以下の通りです。
A 大きな症状 3つ
・抑うつ気分
・興味と喜びの消失
・活力の減退による易疲労感、活動性の減少
B その他の症状
・集中力と注意力の減退
・自己評価と自信の低下
・罪責感と無価値感
・将来に対する希望のない悲観的な見方
・自傷あるいは自殺の観念や行為
・睡眠障害
・食欲不振
・精神運動性の激越、易刺激性
C. 身体症状
・喜び・興味の消失
・早朝覚醒
・日内変動(午前中に抑うつが強い)
・精神運動制止h・焦燥感
・食欲減退(過去1ヶ月で体重減少が5%以上)
1.軽症:A2つ以上、B2つ以上
2.中等度症の診断:A2つ以上、B4つ以上
3.重症の診断:A3つすべて、B4つ以上
4.最重症の診断:重症+妄想、幻覚、混迷など
2~4に当てはまる場合は、西洋医学では服薬と休養が大切といわれています。
うつ病を脳科学的側面から考える場合、その中心になるのは「モノアミン仮説」です。
モノアミンとは、アミノ基を一個だけ含む神経伝達物質または神経修飾物質の総称で、セロトニン、ノルアドレナリン、アドレナリン、ヒスタミン、ドーパミンなどが含まれます。
その中のセロトニンとノルアドレナリンがうつ病に関係するらしいという説がうつ病のモノアミン仮説です。
これらの神経伝達物質は脳の中で、神経細胞と神経細胞の間で情報の伝達をしていますが、うつ病では脳内のセロトニンとノルアドレナリンが不足してしまい、情報が伝達されなくなっていると考えられています。
第一の誤解:
セロトニンとノルアドレナリンが不足する → うつ病になる。 ×
正しくは、うつ病の状態では、セロトニンとノルアドレナリンが不足している。 ◎
(1)心理的・身体的ストレスが起こると、
↓
(2)疲労感を感じたり、心理的に抑うつ状態が起こる、
↓
(3)ストレスがある期間持続して、さらに自責の念が強くなり、抑うつ感が悪化していくと、
↓
(4)ある時点で脳の中で「何らかの脳のメカニズム」が働いて、
↓
(5)セロトニンとノルアドレナリンが不足する事態が生じる
↓
(6)すると、睡眠、食欲、性欲などの生命の基本的な活動も阻害されて
↓
(7)重いうつ病が固定しまう。
ということです。
上記(1)(2)の状態はだれでも日常的に経験しているものであり、この程度の「抑うつ状態」は自然に回復し、薬は必要ではないし、逆に飲んでも効きません。
第二の誤解:
セロトニンとノルアドレナリンは、うつ病に関係する神経伝達物質である。 ×
正しくは、セロトニンとノルアドレナリンは、うつ病に関係する気分や感情のコントロールだけでなく、睡眠、覚醒、食欲、性欲、活気や満足感など、人間の生命活動の根本をコントロールしている神経伝達物質です。
うつ病の時はその分泌のバランスが崩れ、特有の精神症状を生み出しています。
大脳と脳幹
脳を一本の木にたとえると、真ん中に幹(脳幹)があり、幹は枝を四方八方に伸ばし、その先には豊かな緑の葉が生い茂り、果実がなっています(大脳)。
大脳は高度な試行や繊細な感情など、もっとも人間的な機能を司っている脳の中では一番新しい部分であり、一方、脳幹は人間の生命活動の土台である食欲、睡眠と覚醒、性欲、呼吸などを制御している一番古い脳です。
セロトニンやノルアドレナリンを分泌する神経細胞のほとんどが脳幹にあり、うつ病ではこの根本的な活力が萎えてしまうのです。
こんな症状のときは、カウンセリングよりも先ずは体力の回復を優先させましょう。
こんな症状のときにはカウンセリングは早すぎます。
まずは医療機関に相談するなどして、体力を回復させることを優先させましょう。
・眠れない(1日6時間未満)
いつもより2時間以上早く目覚めてしまう(早朝覚醒)
・食欲がない
1ヶ月で通常の体重よりも5%以上痩せた(体重50kgの人の5%は2.5kg)
※ 最初から心療内科や精神科に行く必要はありません。
内科で「良く眠れないのでお薬を出して下さい」と言って、睡眠薬を出してもらうのがよいでしょう。
※
薬を飲んだり医療機関に行くのに抵抗がある方は、Alma Materのクラニオセイクラル・セラピー(頭蓋仙骨療法)というボディワークを受けてみることもよいでしょう。
クラニオ・セラピーは軽いタッチでお身体に触れることで、中枢神経系を深く休ませ、過剰緊張をほどき、睡眠の質を改善させるなどの効果が期待できます。
このHPのうつ病に関する記載は私がカウンセリングを教わっている精神科医の高橋和巳先生の『本当のうつ病-頑張り方を変える処方箋 』を参考にさせて頂いております。
高橋先生はうつの治療に薬は必要であり、体力が回復してからは再発予防のために根本的な生き方を見つめるためのカウンセリングが必要であるとおっしゃっています。
向精神薬の使用については賛否両論、極端な意見があります。
医者の言いなりではなく、自分で考え、自分で治療法を選択していく責任と勇気が必要です。
一般的にうつ病の薬はよく効きくといわれ、薬が効かないのは、実は本当のうつ病ではないかもしれません。
新型うつ病などは、思春期問題の現れであったり、重度のうつの中には、幼い頃に虐待を受けて育った人の問題が隠れていることがあります。
被虐待サバイバーの方々は、物ごころついた頃から常に強度の緊張を強いられてきたので、身体全体が過緊張状態になっており、いわゆるPTSDのような状態になっています。
すでに長期間薬を服用されていて改善しないという方は、漫然と薬を服用し続けるよりも、別の可能性を探ってみるほうがよいのではないかと思います。
高橋先生の『消えたい:
虐待された人の生き方から知る心の幸せ (単行本) 』では、被虐待サバイバーのことを「異邦人」と呼び、一般の人達にはなかなか理解できない「生きにくさ」について詳しく書かれています。
私自身、心療内科に勤務したことがあり、その経験から申し上げると、実のところ、普通の病院へ行くことはあまりお勧めいたしません。
時にはお薬が助けになることもありますが、はっきりしていることは「心の病(悩み)は薬では治らない」ということです。
多くの場合、心の悩み(葛藤)が長期的に続き、それが身体的に固定化されてしまうと、様々な症状が出ます。
それは「身体の病」と言えます。
自律神経のバランスが崩れるとか、脳内の神経伝達物質がうまく働かないとか、睡眠障害になるとか、はあくまでも「身体の病」です。
「心の病」は例えて言えば「ソフトウェア」、「身体の病」はハードウェアです。
西洋医学は、言ってみれば「身体の病を治す」ためのひとつの療法です。
(西洋医学以外にも役に立つ療法はたくさんあります。)
上記でもしめした3つの症状がある場合はハードウェアである「身体の病」を治すために医療機関への受診を考えるのもよいと思います。
1.良く眠れない(1日6時間未満、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒)
2.食欲がない
3.最近体重が大幅に減った(1ヶ月で通常の5%以上=50kgだった人が2.5kg減)
そして良く眠り、食欲が戻るのを待ちましょう(2週間~1ヶ月程度)。
「身体の病」がある程度回復した後に、今度は「ソフトウェア」の修復に取り掛かりましょう。
ソフトウェアとは、ものの考え方、生き方のパターンなどを見直すことです。
これをしないことには、再発を繰り返してしまいます。
ご自分の心を見つめるということはとてもしんどい作業です。
自分の認めたくない弱い面や汚ない面と向き合うことになるからです。
でも、それをやりきれば、確実に、これまでの人生よりも楽で、豊かな生き方ができるようになります。
その回復は、病気になる前と同じ状態に戻ることではなく、もうひとつ上のステージにステップアップすることです。
そして、残念ながら、「こころというソフトウェア」をきちんと扱える医師はほんの一握りしかいません。
(残念ながら公的な資格を持つ心理師・心理士でも本当に役に立てる方は少数です。)
信頼できる医師や心理療法家に出逢えればラッキーですが、そうでない場合、症状を悪化させたり、問題が複雑化したり、薬漬けになってしまうことも非常に多いです。
「薬はずっと(一生)飲み続ける必要がある」という医師だったら、絶対セカンド・サード・オピニオンを求めて下さい!
薬は一時的な松葉杖であることを理解している医師でない限り、治癒は難しいです。
(但し、統合失調症と双極性障害Ⅰ型は薬物療法が第一選択と言われます。それでも、相当な割合で誤診があります!幼少の頃の虐待に起因するPTSDのフラッシュバックを妄想と捉えられたり、発達障害のある方が統合失調症と誤診される場合などがあります。)
信頼できる医師かどうかは、あなたの直観・直感を信じるしかありません。
そして、処方された薬が自分に合わないような気がする場合は、勇気を持って医師に「この薬を飲むと調子が悪くなるので抜いてほしい」などと相談しましょう。それでも何か疑問を感じる場合は、セカンド・オピニオンを求めましょう。
ぜひ、主体性を持って、医師やその他の医療関係者の言いなりにならずに、ご自分で判断しながら、あなたらしい人生を見つけていって下さい。
最近では腸内細菌と精神疾患の関係なども唱えられています。
ご自分にとって最善の養生法を探していくことも自己発見のひとつです。
あなたが、笑顔で青い空を見上げる日はすぐそこまで来ています。
精神科・心療内科は数多いですが、本当に信頼できるところは少ないのが現状です。
ここではなるべく薬だけに頼らないクリニックをご紹介します。
(逆に、「薬は絶対飲んではいけない」と極端な姿勢を持つ治療者もオススメしません。)
ただ、本当に良い医療を追求される医師の方々は保険診療の枠内でやっていくのを難しく感じ、自由診療をされているところが多いです。
千村クリニック(精神科・心療内科)
『医者の9割はうつを治せない』という衝撃的な本を出版されていますが、千村先生は薬だけに頼らない治療を誠意と熱意を持ってされています。
同書の中でも、「治療の中心はカウンセリングである」と書かれています。
毎月行われているセミナーに出席してみるのも役に立つと思います。
所在地:東京都豊島区南池袋2-12-9 KKビル2F
風の木クリニック(精神科・心療内科・カウンセリング)
「心の病はカウンセリングで治しなさい」という数少ない医師。
高橋先生のカウンセリング・セミナーを私も4年間にわたり受講しました。
でも新患の予約は数カ月待ちとのこと。
所在地:東京都千代田区麹町 3-10-6 メリーハウス202
様々な精神疾患を対人関係を改善することで治療する「対人関係療法」の日本での第一人者。自由診療で、新規の予約は難しそうですが、水島先生の著書を読んだりワークショップに参加することでも改善の糸口が掴めるかもしれません。
最近は治療室という枠を外した「アティテューディナル・ヒーリング」(態度による癒し)という活動に力を入れていらっしゃり、怖れを手放し、自分を赦し、人の心の一番奥にある”あたたかいこころ(愛)”を大切にして生きる事の大切さを啓もうされています。
所在地:東京都港区元麻布3-12-38
聖マリアンナ病院で長年外科医を務めた萩原先生は、身体だけの治療に限界を感じ、心の在り方を重視するようになり、現在はヒプノセラピー(催眠療法)を中心としたホリスティック医療(自由診療)を提供されています。
私も萩原先生の催眠療法セミナーで勉強しました。
所在地:横浜市青葉区美しが丘2-18-9 ニューライフビル2F
赤坂溜池クリニック(内科・心療内科・精神科)
ホリスティック医学協会の会長でもあり、通常診療に加えてホリスティック医療を提供しています。
所在地:東京都港区赤坂1-5-1
ホリスティック医学の先駆者・帯津良一さんの自由診療のクリニック。
がんや難病の方でホメオパシーやホリスティック医療を受けたい方に。
所在地:東京都豊島区西池袋1-6-1 ホテルメトロポリタンB1F
解離性障害に造詣が深く、保健診療の他に、院長自らが発見した「内在性解離」という精神症状を治療する「USPT(潜在意識下人格の統合)」をされています。また、精神疾患と見られるものが実は憑依霊による現象である場合があるという見地からの対処も考慮されている独特のクリニックです。院長の小栗康平先生はとても真面目で純粋そうな方です。
所在地:新宿区西早稲田3-28-1 RICOSビル3F
東京DD Clinic(内科・精神科)
本気で薬を卒業したいと決心した時に行ってください。
院長の内海聡医師(うつみん)は自ら「世界で一番の嫌われ者の医者」「キ〇〇イ医者」と公言している、超辛口で過激な方です。
でも、西洋医学・東洋医学・量子医学・哲学・世界の医学界/製薬業界/金融業界などの裏の構造・スピリチュアルな領域まで非常に広範囲に勉強されている方だと思います。
うつみんの毒気に負けない強靭な精神力のある方にのみお勧めします。
東京都台東区台東4-17-1 偕楽ビル302
『本当のうつ病~頑張り方を変える処方箋』
(高橋和巳 著)
『医者の9割はうつを治せない』
(千村晃 著)
『うつヌケ ーうつトンレルを抜けた人たち』
田中圭一
『からだは嘘をつかないーうつ・不安・失感情 からだからのアプローチ』
(アレクサンダー・ローエン著)
『身体が「ノー」というときー抑圧された感情の代価』
(ガボール・マテ著)
『心の病に薬はいらない!』
内海聡著
あまりに過激すぎて、これまでこの本を掲載するのを躊躇っていたのですが、本当に覚悟のある方は薬から卒業していくことをお勧めしたいです。
『心身養生のコツ』
神田橋條治著
現在私が最も尊敬する精神科医である神田橋條治先生が患者さん向けに書かれた本です。
ぜひ読んでください。
そして、自分の力で健康になることを模索してみましょう。