今ここで気づきを広げるゲシュタルト・セラピー



ゲシュタルト療法(セラピー)は、ユダヤ人の精神科医フリッツ・パールズと妻のローラによって、1940年頃、ゲシュタルト心理学・ 実存主義思想などを手がかりに始められた心理療法です。

 

パールズは1962年に設立された米国カリフォルニアのエサレン研究所に長期間滞在し、数多くのゲシュタルト・ワークショップを開催し、ゲシュタルト療法は世界的に有名になっていきました。

 

ゲシュタルト療法では、過去に何をしたか、それはなぜなのかと問うことはせず、「今ここ」で、「いかに」話しているか、「何を」しているか、ということにフォーカスし、それを全身全霊で体験することで気づきや覚醒を促し、自分が自分らしく生きる自由を取り戻していくことを目的とします。

 

パールズは「気づきそのものが癒しである」と言いました。

 

また、パールズは日本にもやってきて、京都の大徳寺で禅の修業もしており、禅的な精神を西洋の心理療法にもたらしたことはとても大きな功績です。

 

 

パールズの有名なゲシュタルトの祈りというものがあります。

 

私は私のことをする。あなたはあなたのことをする。

I do my thing, you do your thing.

 

私はあなたの期待に応えるためにこの世にいるのではない。

I am not in this world to live up to your expectation.

 

そしてあなたも、私の期待に応えるためにこの世にいるのではない。

And you are not in this world to live up to mine. 

 

私は私。あなたはあなた。

You are you and I am I. 

 

もしも縁があって、私たちが出会えたのならそれは素晴らしいこと。

And if by chance we find each other, it’s beautiful. 

 

出会えなくても、それもまた素晴らしいこと。

If not, it can’t be helped.

                        by F. Pearls. 

 

「わたしはわたし、あなたはあなた。」

そこが終わりではないと思っています。

その先には、「わたしはあなた、あなたはわたし」という世界が開けているのでしょう。

でも、そこに行くためにはしっかりとわたしの内面に入っていく必要があると思っています。

 

一般的に「セラピー(療法)」と呼ばれているのでこのままの呼称を使いましたが、これは本当は治療ではなく「気づきの実践(プラクティス)」です。